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防犯相談室

平日PM10時に起こった出来事

いつもF様ご夫婦は、夜遅くまで起きていてテレビなどを見ている方です。しかし、犯行のあったこの日は日中、諸用事があり、「今日は疲れたから早く寝よう」と、ご夫婦で2Fの寝室の床に入ったのはPM9時頃だったそうです。

そして、PM9時30分頃インターホンの音が何回も「ピ?ンポ?ン」と鳴り、いつもなら応答するのですが、「今日はもう寝間着に着替えているし、面倒くさい、どうせ新聞のセールスかなんかだろう」と思い、応対をしませんでした。すると帰ったようで静かになったので寝入ろうかとしているときに何か「ガタッ」と音がしたように思いました。「気のせいかな」と思って、またしばらくすると、物音が1Fで聞こえました。「あれ?息子でも来たのかな?」と思いながら、「こんな時間に何しに来たのかな?」と思いながら、息子さんに会いに1Fに降りようかと思い床を出ようと思ったとき、2Fの寝室のドアが「ギィーと」開いて懐中電灯の光がこちらを照らすのです。

その瞬間「アッ! 違う! ドロボウだー!」と思い、「ドロボウー!」と叫んだところ侵入者は、慌てて逃げました。

防犯検証

事件の概要を聞き、警察が想定した侵入経路をお聞きしました。
カギのかかっている雨戸をはずし、窓ガラスを割って侵入したようです。

やはり、三角割りというドロボウの常套手段である方法で窓ガラスをこじ破り侵入するという手口でした。その窓の位置を拝見すると、「なるほど」と思いましたが、お家の廻りをよく見ると「あれ!」と思う、窓がありました。その侵入された窓よりももっと侵入しやすい窓があったのです。

なぜ、奥の窓ではなく、この窓なんだ

そのもっと侵入しやすい窓というのは、いわゆる『入り角』といわれる、お家の角と角でへこんでいる部屋にある掃き出し窓でした。さらに、通りから奥にあり、そのすぐ横には隣のうちの壁があり、完全に死角になっている場所でした。
逆に、侵入したと思われる窓は、通りから見えやすい位置にありました。確かに植栽が少し高くあったので多少は物色しやすい窓でしたが、私自身、事件現場を数多く見てきた経験から、どう考えても「なぜ、奥の窓ではなく、この窓なんだ」と思いました。
そこで私はこれは何か理由があると思い、お客様の許可をいただき、犯行時間に防犯検証をさせていただくことになりました。

家主のF様に犯行時間をお聞きしたところ、寝ようと床に入ったPM10時頃とのことでした。そして、その日のPM10時頃、再度、F様宅にお伺いし防犯検証をしてその理由がわかりました。
それは、その侵入された窓の方が、私が特定した窓より入りやすい環境でした。
どういうことかというと、私が特定した窓は、『昼間に見ると確かに通りから奥にあり、隣家の壁の死角であるし、入り角でもある窓』ですが、夜になると『隣家の2階の部屋の明かりが夜遅くまで点いていて、その明かりがモロにその窓にかかり、昼間のように明るくなる』場所になるのです。
また、侵入した窓は、『昼間は通りから見えやすいのですが、夜になると外灯もなく真っ暗になる場所』でした。
これなら、家に誰もいないことを確認し、雨戸のカギをはずし、ガラスを破り侵入する場所はここの窓になると思い、防犯検証の結果をお話ししました。

侵入者は下見を綿密にしっかりと行います

しかし、ここでまた思ったのは、雨戸をはずす行為は、多少音がするため家人に気がつかれやすいので、特に家に人がいる場合には普通はやらない手口です。
なのに、なぜだろうと思い、そのときの状況をお聞きしたところ、わかりました。

F様のご主人は、会社を定年退職して昼間はよく家にいる方で、奥様も割と在宅しているお家でした。そして、普段はテレビが好きで夜遅くまで起きている方でもありました。
これを侵入者も知っていたと思われます。それは、侵入者は下見を綿密にしっかりと行います。
この犯人も下見の段階でこのうちは、昼は居るし、夜は遅くまで起きているし、狙いづらい家だと思っていたでしょう。
そのある時、夜、狙う家を物色中に、「あれ?今日は真っ暗で雨戸も閉まっているし、留守かな?まだいつもなら起きている時間だし、居るか留守か確認してみよう」とインターホンを押して、それも何回も押して『留守だ』と踏んで犯行に至ったと思われます。
いろいろな要素が重なってしまい、不幸な結果になってしまいました。

具体的な対策

入られないようにする対策

  1. センサーライトを死角などに取り付けました。
  2. 庭に庭園灯を設置する
  3. 庭の植栽の高さを低く切り、間引きする

犯行されてしまった時効果を発揮する対策

  1. 玄関ドアと勝手口には、ピッキングの補助錠を付けた。
  2. 実際に侵入された窓ガラスは、防犯ガラスを入れました。
  3. 雨戸も、上下カギの付く物にして、外から雨戸はずしなどの工具が入らないようにした 。

最後に

防犯に100%大丈夫は、残念ながらありません。
また、いくらお金をかけても、限りがありません。
ですので、専門家による診断の結果、効果のある対策をすることをお奨めします。自分で考えて対策をすると確たる経験と根拠がなく、また、住んでいる側の意見しかないので、結局のところ、ご自分で納得できないのです。だから、いつまで経っても不安は拭えずに生活をしなければなりません。
皆様が安心してのんきに暮らせるように参考になれば幸いです。
何か不安なこと、対策として質問したいことなどありましたら、お気軽にメールをお寄せ下さい。
また、防犯検証・診断もご希望の方に行いますのでご連絡下さい。

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予知防犯こそ本当の防犯

実のところ、どんなに防犯に努めても、犯罪者が狙った物件は、ほとんどやられてしまいます。しかし、犯罪者が下見の時点で犯行をあきらめる対策は、施せるのです。
この対策こそが本当の意味での防犯対策なのです。
"現在起きている犯罪の原因と犯人の心情を読み取り、これから起きそうな犯罪を予知予測し、"対策を立てる"という『予知防犯』という考え方が大事なのです。
「うちは、大丈夫」「うちは、盗られるものがないから」「私は、気をつけている」などと言っていないでこの機会にもう一度、皆さんで防犯対策について話し合ってみてはいかがでしょうか?

改めて、考えてみると実は、いろいろと見えてきます。
そうなるとお店もそうですが、ご自分のお家が心配になってくるのではないでしょうか?意外にお家の防犯対策もされていないのです。
お店において、何か変なお客様だな?と感じたら何か行動してください。その人が下見チームかもしれません。最近の下見は、カップルでお客を装い店内の状況を確認するようです。
また、普段の生活の中でなにか変わったことなどありませんか?

例えば、

  • 不審な電話が増えた。
  • 壁の上(塀の上)に置いてある植木鉢の位置が変わっているような気がする。
  • 何となく視線を感じる。

など、犯罪が行われる前には、必ず予兆があるのです。その予兆を見抜き、そのときに、対策を施すことで、犯行を未然に防げるということが結構あるのです。
つまり、犯罪者に「気が付かれたな!」と認識させることで、犯行を阻止させる効果を期待できるのです。